長刀鉾町御千度・7月1日

ずんずん

2006年07月03日 05:02

天気がどうか心配だったんですが、なんとか持ってくれました。   地図はこちら

放送・新聞の各社カメラマン・記者に加えて、アマチュアカメラマンが殺到する中、
負けじと必死パワー全開で、撮ってきました。

お稚児さんが、小5の西尾太一朗君
補佐役の禿(かむろ)が、同級生の増田伊眞君と小1の浅見主君

この三人の中で、浅見君がまだ小さいことのもあるんですが、
結構ひょうきんで面白いです。
ちょっと、チョケなところがあって、可愛いので注目株です。

























前を歩くのが禿(かむろ)の二人、右が浅見君・左が増田君。
その後ろが、お稚児さんの、西尾君です。
本人よりも、お父さんたちの方が、緊張しているようですね。
































西楼門の柱に、本日の「長刀鉾町御千度」の文字が。

























御千度というのは、今年の稚児と禿に選ばれたことを神霊に報告し、
これから始まる祇園祭の無事を祈願する行事です。
よーく、拝んどいて下さいや。

























この後、本殿を三周します。
正面と真裏正面とで、合計7回の参拝をします。

























去年、60年振りに新調した袴がまぶしいですね。
大人の黒い羽織の中にあって、朱色が見事に映えています。
この衣装は「涼み衣装」といい、涼やかな模様の振袖に稚児袴を着けています。
前と股立のところに鮮やかな青の菊綴の房がついており、
元服前の武家の少年の袴を模しています。

























本殿の真裏正面です。
ここでも、ちゃんと拝んどきます。ニ礼二拍一礼。
祇園さんの本殿は、祇園造といって独特の形をもった建築形式で、
拝殿と本殿を、さらに大きな屋根で被って一つの棟にしています。
ですから、本殿が大きく、一周が長いんですね。

























お稚児さんは、両手を持たれて本殿を三周するんですが、
介添えで左右から持つ手は、お稚児さんの手を直接触れないように、
白布(素材は不明・絹かな?)の上からの握手状態になっています。

























やっと、三周を廻り終えました。
常に強力さんが爪折傘を差し伸べています。
爪折傘の名前は、傘の爪(端)が下向きに折れ曲がっているので、そう呼ぶそうです。
なぜ、その傘を使うのか?まではわかりません。。。

























ほっとした瞬間、普段の笑顔がチラリと顔を出しました。
子供だって、真剣勝負だもんね。
でもこの経験は、大きくなってきっと役に立つよ。




















































境内の北にある斎館に、お稚児さん・禿の3人に続き一同方々入られました。
お座敷で何か行事をされているようですが、詳しくは伺い知れません。



















強力さんもお疲れ様でした。
その爪折傘をず~っと差しのべているのって、地味ですけど結構きついと思います。
巡行当日の晴れ舞台。
四条烏丸で、お稚児さんを肩に乗せての梯子を登られる姿を楽しみにしています。




















































多かった人波も、やっと散り始めました。

























境内が普段の静けさに戻ってきました。涼しい風が流れています。
もう数日もすれば、熊ゼミのシャンシャンと鳴く蝉時雨で、うるさいくらいになりますね。



ふと、上がり口の下足棚に、
ひときは、湧き立つような彩色を放っているものを発見しました。
























お稚児さんのぽっくりです。
鼻緒の色が、なんと言う色彩でしょうか。感動です。
日本の色彩美、こんな小さなところにもしっかりと息づいているんですね。

























本殿に向かって、右側の上り口の奥、お稚児さんを描いた屏風が立てられていました。

























神職の方に聞きますと、この7月・祇園祭中の一か月間、出されるそうです。
いつの時代のもなのでしょうか。
この衣装は、稚児社参の時の装束ですね。
頭には、”蝶とんぼの冠”の上に金の立烏帽子を重ねています。
お位を貰った後なのでしょう。後に刀が見えますね。

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